電力・ガス料金支援策の問題点とは!?

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ちょっと賢くなるお金のミニコラム

政府による経済対策の策定が大詰めを
迎えています。

今回の経済対策の目玉となるのが
電気料金値上げによる家計負担を軽減する措置
ですが、財源の大半は赤字国債発行であり
財政環境悪化が懸念されます。

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こんにちは!
これまで「F学新聞」としてお届けしていた
経済情報などを、今後はこちらのブログで
紹介していきます!

先週の振り返り

◆先週の株式&為替相場(前週末比)

日経平均:26,890円(-200円)/
ドル円:148.86円/
NY株式:31,082.56㌦(+1,447㌦)

⇒米国ではインフレが高止まりしており
長期金利も14年ぶりに4%を超えています。

ただ年末には利上げペースが減速するとの
見方も出てきており反発上昇しました。

今週はアップル、アマゾン、
アルファベットなど
主力グロース企業の決算発表があり
注目が高まっています。

【資金の流れ】
インバウンド関連株 ⇒ 半導体関連株 円 ⇒ 米ドル

◆先週の日経平均株価

海外市場の動きに一喜一憂して
方向感に欠ける展開となりました。

週初は米国の長期金利上昇を受け大幅下落。

しかし英政権が大規模減税を撤回すると伝わり、
欧州市場が落ち着き始めた事で
日本株も大幅上昇しました。

一方為替の動きによる影響は限定的でした。

 

注目トピック

電力・ガス料金支援策の
問題点とは!?

…英国同様に円安加速のリスクも

政府による経済対策の策定が大詰めを
迎えています。

今回の経済対策の目玉となるのが
電気料金値上げによる家計負担を
軽減する措置ですが、財源の大半は
赤字国債発行であり財政環境悪化が
懸念されます。

◆値上げ軽減対策で財政悪化…

消費者物価統計によると、8月時点で
電気料金は前年同月比+21.5%上昇
しています。

ただ円安の影響などで輸入燃料費が
増加しており、来春には電気料金は
さらに2割~3割上昇する可能性
があります。

これを抑制 するために
政府が電力会社へ補助金を出す方針であり、
同様にガス料金軽減策も検討されています

ただ、 こういったガソリン・電気・ガス料金の
一連の値上げ対策が、今後食料品の値上げ対策
などにまで際限なく拡大していくと、

財政負担が膨れ上がることが懸念されており、
慎重な議論が求められています。

◆円安が加速する恐れ…

政府はこれらの総合経済対策に
国費20兆円程度を投じる方針です。

ただし財源の大半は、歳出削減や
増税ではなく赤字国債
(穴埋めのための借金)の発行
賄われることへの懸念が高まっています。

直近イギリスでも物価高対応のために
国債発行で大型経済対策を実施しようとして
大混乱(株安、通貨安)が起きました。

日本ではイギリスのような
長期金利の急騰はないと思われますが、
財政環境の一段の悪化は通貨の信認低下に
繋がり、円安を加速させる可能性
あります。

輸入物価高の長期化にも繋がりかねず、
懸念されています。

 

今週の話題

◆32年ぶりの円安と
急場しのぎの単独介入

【解説】

米長期金利が4%を超え、
日米の金利差拡大で円安が止まらず
1990年8月以来32年ぶり1㌦=150円台
つけました。

週末に政府が再び円買いの為替介入に
踏み切り一時7円以上円高となりましたが
効果は続いていません。

 

【ポイント】

本来円安は輸出企業の業績にとって
プラス(株価上昇)になります。

しかし現在は生産拠点を海外に
移している企業も多く、
今の円安は原材料費コスト高&
海外従業員コスト増に繋がり

円安=株安の構図となっています。

 

【今後の影響】

為替介入を行えば一時的に
円安は止まるものの、トレンド自体を
変える事は出来ません。

32年ぶりの水準ということは、
ここから先は青天井となる可能性もあります。

アナリスト予想では
年末1㌦=155円の声も出ています。

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